2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

不正のトライアングル

米国の組織犯罪研究者ドナルド・R・クレッシーが体系化した「不正のトライアングル」という考え方がある。横領などの不正が起こるとき、人はいかにしてその誘惑に負けていくのかを調べたクレッシーは不正のリスクを3つの状況に分類した。簡潔に挙げると次の…

サマータイムマシーンブルース

もしタイムマシンが存在したとしたら皆さんはどんな使い方をするだろうか。恐竜を見てみたいと思うかもしれない。歴史的大事件の現場を見てみたいと思うかもしれない。もしかしたら過去を改変して現代の自分に都合の良いように、なんて考える人もいるかもし…

青春18キップとムーンライトながらを使うと4030円で東京から八代までいけるらしい

外は雨が降っていた。7月22日金曜日、午後10時。世間は昼間に発表されたポケモンGOに沸いており、ここ東京駅でもスマホ片手に歩いている人が散見された。 東京駅(東京都)22:52 なぜこんな週末、花金の夜中に東京駅にいるのかというと、事情を話すととても…

なぜ彼は先にいったのか

曲がりなりにも何らかの文章を書いている人間は常にアンテナを張り巡らせておくべきだ。それはプロのライターだとか、小説家だとか、エッセイストだとか、そういった文章を生業にしている人に限らず、趣味のレベルで発表している人もそうあるべきだ。 世の中…

空が明るくても月はそこにある

窓の外を見るとまだ空は明るいのに薄っすらと月が輝いていた。本来は夜にこそ発揮されるべき薄く白いその輝きは、まるで何らかの理由や訴えがあるかのように思えた。 昼間の月はその存在自体が悲しい。僕らは自然と月は夜に輝くものであると考えていて、本来…

太陽は罪な奴

この間、休みを利用して新江ノ島水族館に行ったんですけど、すごいのな、なにがすごいって江ノ島の海が。 水族館の裏手はそのまま砂浜になっていて、海の家が立ち並んでいて、水族館を鑑賞した後もひょいと海の家に行ってご飯を食べられたりするんですけど、…

夏の魔物

夏といえばホラー、という感覚が実のところよくわからない。 怖い話やなんかを聴いて怖い思いをして、ぞーっとなってなんや寒くなったわ、暑いに夏にはこれが一番やな、となるために夏はホラーなんだと思うけど、あいにくデブにそれは通用しない。 例えばお…

うんこ5分前仮説

もしこの世界が5分前に作られたものだとしたら。 そんな思考実験を「世界五分前仮説」ということを知ったのはインターネットにそう書いてあったからだ。これは「この世界は実は5分前に始まったのかもしれない」という仮説で、どちらかといえば哲学の部類に入…

セミと秋ナスとイチローあとなんか長い話

職場の上司から届いたメールには、長々と業務の指示に関する記述が書かれていたのだけど、その文末に以下のような意味不明な文章が書かれていた。 「3つの果実があったとします。その果実はどれも甘くみずみずしい。あなたはそれを食べる日を楽しみに待って…

カラカッサの屈辱

長い人生において人は幾多の危機に晒される。それが生命の危機だったり、社会的地位の危機だったり、自分の何らかの危機を脅かす状況に直面することがある。果たして僕らはその危機を乗り越えるだけの準備をしているかと言われれば、答えはNoである。なぜな…

宇多田ヌケル

名古屋の繁華街、新栄にある老舗のファッションヘルス、「宇多田ヌケル」が業界に与えた影響は凄まじいものだった。 宇多田ヌケルの下の階に宇多田ヌケル2が入っていることからも、明らかに業績好調で増店されたことが伺える。このネーミングセンスはただた…

何度目の青空か

(本日は作者取材のため休載です。リライトでお楽しみください。) JR中野駅から西へと続く中央線の真っ直ぐさは、時に愚直で時に効率的でまるで人の生きる道のようだと感じる。そう、これはまさに人生なのだ。 車内では多くの人が思い思いに過ごしている。ス…

ファッション用語の基礎知識

ファッション用語といえば「ケミカルウォッシュ」と「ボンタン」しか分からない僕だけど最近のファッション用語は特に意味が分からない。そんな折、こんな記事が目に留まった。 〈実は意味が分からないファッション用語ランキング〉 1位 ノームコア 59.0%2…

人のデブを笑うな

言うに及ばず僕はデブなわけなんですけど、君たちは僕のデブを嘲笑うわけじゃないですか。手の画像を映し出しただけで「手がデブ」なる謎の価値観を持ち出して僕をデブだと嘲笑う。それはあまり良くない行為だとわかっているか。 なんというんでしょうか、ま…

誕生日を緑色の水槽に詰め込んで

誕生日はめでたいものなのか、という点は十分に議論の余地がある。 例えば幼い子供が年齢を重ねるということはそれはそれで嬉しいものである。無事に一年を過ごすことができたという点で誕生日を祝うことになんら疑問はない。幼子の誕生日を祝う行為は、親自…